イベントの内容
樋口佳絵 展
まよえるわたしたち
子どもの姿を通して、人の内にある曖昧な感情を描きつづけてきた仙台市出身の画家・樋口佳絵による、ターンアラウンドでは二年ぶりとなる個展を開催します。
テンペラと油彩によってあらわれる繊細な層の重なりや、独特の色合い、皮膚の質感や表情は、さまざまな感情を宿し、見る人の記憶をそっと揺らします。
本展のタイトル「まよえるわたしたち」に登場するのは、羊の被り物をした子どもたちです。
床には、何かを処理しきれなかったり、手放せなかったりするものが、ふと置かれているようにも見えます。
その足元に引かれたラインや、背景に残る余白は、何を語ろうとしているのでしょうか。
それぞれが立ち止まり、考え、発信し、どこかへ向かおうとしている??
その姿は、私たち自身の姿にも、どこか重なって見えます。
“迷う”ということを、樋口は肯定も否定もせずに描きます。
ただその状態に光をあて、ひとりひとりの心の奥にある揺らぎを、そっと置いていく。
絵の中には、懐かしさと同時に、まだ終わらない現在が静かに息づいています。
何かをどうにかしたいと願いながら、迷いの中に立つ“わたしたち”。
その姿を静かに見守るようなまなざしが、画面の奥に静かに残されています。
答えは描かれず、ただ、見る人の中でゆっくりとそれぞれのかたちを見つけていく??
そんな時間を、ともに過ごせればと思います。
企画 TURNAROUND
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会期:2025.11.12wed~23sun
11:00-19:30、最終日-17:00、月曜定休
会場:Gallery TURNAROUND
仙台市青葉区大手町6-22久光ビル1F
info@turn-around.jp
地下鉄東西線大町西公園駅より徒歩6分
Instagram:@galleryturnaround