アーティストとJUNBIサポーターによる 歴史的建造物リサーチプログラム 「勝画楼の記憶から」
イベントの内容
展示会場:旧亀井邸、壱番館一階北側窓展示
塩竈は、国府多賀城の外港として、また、藩政期においては仙台城下の外港として栄えながら発展してきました。陸奥国一宮として伊達家から庇護を受けながら、歴代仙台藩主からも崇敬された鹽竈神社は、この千賀ノ浦(現・塩釜港)を眺望できる一森山に位置し、勝画楼(しょうがろう)はその境内の東側にひっそりと佇んでいます。勝画楼は、仙台藩の歴代藩主が鹽竈神社を参拝する際に、着替えや休憩の場所(御休所)として使用された建物であり、鹽竈神社別当寺であった法蓮寺の客殿に、18世紀に書院を建て増しして現在の形になったと考えられています。千賀ノ浦を望む景勝地に建てられていることから、仙台藩5代藩主伊達吉村が、ここからの眺望を「画に勝る」として「勝画楼」の看板を毛筆したことが名前の由来とされます。
令和2年度の塩竈市杉村惇美術館では、若手アーティスト支援プログラムVoyageの過去出展作家2名ならびにJUNBIサポーター(美術館のボランティアスタッフ)と協働し、勝画楼のリサーチを実施しました。プロジェクトメンバーたちは、勝画楼に関わりのある方々への聞き取り調査を通じ、この場所が経験してきたその長い時間へと想いを馳せ、陶芸、絵画、文章、サウンドレコーディングなどの手法による表現を試みました。それらの成果物もまた、塩竈市内の歴史的建造物等に展示され、展示会場を巡ることによって、新たな視点から塩竈の豊かな文化を体験していただくことができます。是非この機会に、塩竈の歴史的建造物の探訪をお楽しみください。
※現在勝画楼は一般公開されておりません。ご注意ください。
参加アーティスト
氏家昂大 UJIIE Kodai(陶芸家)
田中望 TANAKA Nozomi(画家)
JUNBIサポーター(塩竈市杉村惇美術館ボランティア):デロスアンジェルース サット(制作)、坂爪奈央子(翻訳)
展覧会概要ページ
http://sugimurajun.shiomo.jp/archives/7284