イベントの内容
1984年京都府生まれの大槻香奈による、仙台では初の個展です。
これまで日本の中空構造や、自身が生きる中で実感としてあった空虚さに着目し、主に絵画表現によってその空っぽの輪郭を辿ろうとしてきました。空虚なイメージはしばしば器のような形で現れます。
本展では、その器的なかたちを成長過程の蝶の蛹に見立てて、その殻(器)を破り新たに蝶へと変容するような、空虚さを超えて自由を獲得するイメージをもった作品を展示します。器の輪郭を辿ってきた過去作と比べ、新作は器的表現をベースにしながらも、それを打ち破る自由さ、その強さをストレートに表現します。本展がこれからの令和時代を生きるエネルギーのひとつとなりましたら幸いです。