昨日の ｢ワーニャ伯父さん｣の上映会、19世紀末のロシアの片田舎で繰り広げられる愛の葛藤劇でしたが、絶望に耐えて生きて行かねばならない主人公達の苦悶する様を、仄かな希望と共に描写していました。台詞等はほぼ原作通りでしたが、中でも、I・スモクトゥノフスキーやS・ボンダルチュク他、名優達の快演が鮮烈で、冒頭に映し出される往時の写真や挿入歌等も相俟って、時代の雰囲気も良く現れていました。言わずもがな、ソーニャの独白に涙し、ミーシャの自然保護思想にも打たれました。鑑賞後は、時代背景や作者、監督、俳優陣等について小解説しましたが、原作は勿論、モスクワ芸術座公演等、チェーホフ劇を幾度となく観られている方もいて、散会後の応答には難儀しました。やはり、映画と言うよりチェーホフ人気が高い様で、今後も又「かもめ」や「曠野」「アニュータ」「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲」等々、映画化された作品上映を企画したいものです・・・
　尚、次回は2/24、A・ゲルマン監督の「戦争のない20日間」です。ぜひご覧ください。https://kitekesain.com/evtdisp.php?id=30649