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若手アーティスト支援プログラムVoyage2024 土井波音展「汽水の幽霊」


若手アーティスト支援プログラムVoyage2024 土井波音展「汽水の幽霊」

●日時
2024年7月11日(木)〜9月1日(日) 10:00 〜 17:00
あと47日で終了
●施設
塩竈市杉村惇美術館 企画展示室1
●住所
宮城県 塩竈市 本町 8
●カテゴリ
アート・展示会
●タグ
アート
●イベントの内容

本プログラム10回目を数える今回は、公募により選考されたアーティストの土井波音と、画家の渋谷七奈をご紹介いたします。

 土井は、幼少期から“全てのものが生きているように見える”という感覚を抱いてきたと言います。その感覚は生命や物質がもつ有機性、有限性の枠を越え、彼女にとっての「生命の存在」という境界を曖昧にしています。そうした自身の経験をもとにサウンドインスタレーション作品を制作し、既成概念に向き合い、現実の拡張を試みています。

 本展は世阿弥による能の演目「融」(とおる)を参照した作品を表現します。作中で源融(みなもとのとおる)は、憧れた塩竈浦の風景を模した庭を京都の自邸につくり、幽霊となってもなおその風景に執着します。土井はかつて都会や異国の地へと憧れた自身を源融に重ね、ここ塩竈を舞台に、源融のように幻想に取り憑かれた幽霊と化して作品を制作。自身が日々往来した石巻ー塩竈ー仙台を結ぶ仙石線、その中間に位置する塩竈を、田舎と都会を繋ぐ境界、そして過去ー現在ー未来という時間軸と想起し、塩竈をふたつの幻想に挟まれた現在とも位置付けます。自身の記憶にもとづき採取した音をはじめ、旋律、語り、環境音、リズムといった様々な要素が重層的に展開されます。鑑賞者の鑑賞後の動きも構成要素となる本作は、観客の想像力を伴って情景を浮かび上がらせることで味わう、能の鑑賞と通じるところがあると言えるでしょう。

 本展は、幻想が「幸福と共存する現実への手がかり」となることを目指します。新たな感覚が鑑賞者の日常へと地続きに浸透し、今を生きるための内なる力を引き出す機会となることを願っています。

塩竈市杉村惇美術館 企画展示室1
開館時間:10時〜17時(入館受付は16時30分まで)
観覧料/企画展+常設展セット(団体割引料金/20名以上):
一般500円(400円) 大学生・高校生400円(320円)
中学生以下・メンバーシップ会員無料
※各種障がい者手帳を提示された方は割引。

土井波音(どい なみね/Namine Doi)
アーティスト/1997年宮城県石巻市出身。2019年、ロンドンのUniversity of the Arts London Foundation Diploma 修了後、石巻に戻り2023年5月まで石巻のキワマリ荘にて「momo」を運営。その後、現代美術・音楽分野を中心に活動を続けている。自らの実体験や幼少期からある超自然的感覚をきっかけに、国内外の?話、童話、怪異などをリサーチする。シュルレアリスムの観点からサウンドインスタレーションとして表現することで摂理や既成概念を曖昧にし、現実の拡張を試みる。
https://naminedoi.myportfolio.com/

《関連イベント》
◆ギャラリートーク 土井波音・渋谷七奈
2024/7/13[土]14時〜(60分程度)企画展示室

作品解説等、作家によるギャラリートーク。
※要展示観覧料(メンバーシップ会員・中学生以下無料)。要予約(定員15名)
【申込みはこちらから】https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeI4Vx0c4V1XM6Hyd6FKWt7f2dPKAPMrNNq7COhEkFFSvE14g/viewform?usp=send_form

◆クロストーク 永岡大輔×土井波音
2024/7/27[土]13時〜(2時間程度)サロン

既成概念に基づいたこれまでの生活様式を根底からとらえ直し、転がる家での生活の実践、検証を重ねている永岡氏と、≪球体の家≫のプロジェクトから「想像や幻想がどれほど現実に影響を与え、拡張させられるのか」を、また、それに伴う他者や社会の既成概念にどのように向き合っているのかなどをテーマとします。
※要展示観覧料(メンバーシップ会員・中学生以下無料)。要予約
【申込みはこちらから】https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdn_MR7ZOur-BrgU6yobsRy7ISUnjDR29zSf8_za5YTfYeO3g/viewform?usp=send_form

詳細ページ:https://sugimurajun.shiomo.jp/archives/11311

◆土井波音 ライブパフォーマンス
2024/8/25[日] 13時 大講堂

展示コンセプトをもとに、作家自身も鑑賞者と同様、展示期間を通して体感した幻想を元に、あらためて現在の塩竈の風景の見え方を表現します。
サポート:武山奏仁(ベース)
※要展示観覧料(メンバーシップ会員・中学生以下無料)。

武山奏仁(たけやま・そうと)
1997年石巻市出身。バンド「ベス」、「Murray a cape」のベーシスト。バンド活動と並行してソロ活動、サポート演奏等多岐にわたって活動中。
X:@sit1104 IG:soto_sit
ベス X:@beth__come IG:beth__come
Murray a cape X:@Murray_a_cape
●サイト
https://sugimurajun.shiomo.jp/archives/11306
●詳細地図
地図はこちらから

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