イベントの内容
『楡家の人びと』や「どくとるマンボウ」シリーズなどユーモアあふれる作品を多数残した小説家、北杜夫(1927~2011)。北は、厳格な父・齋藤茂吉に課せれた医者の道を歩みながら、小説を執筆しました。そのようにして書かれた『幽霊』や『夜と霧の隅で』といった初期の文学作品は、その文体やテーマ、想像力などの点で、読者から高い評価を得ており、現役の作家にも影響を与えています。
また、躁うつ病を抱えながらも失われることのなかった人間としての魅力は、エッセイや対談を通して今も多くの読者を楽しませてくれます。「ユーモア」「笑い」という要素があまり重視されてこなかった日本の文壇において、北杜夫は、異彩を放ち続けました。
展示では、直筆の原稿や創作ノート、日記、絵画などをエピソードとともに紹介し、その独創性と優れたユーモアの感覚に迫ります。そして、北杜夫が小説家としてのキャリアを歩み始めた、東北大学・仙台時代の足取りもたどります。
【開館時間】午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
【休館日】月曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日、第4木曜日
【観覧料】一般 700円、高校生400円、小・中学生200円